結婚式は着物で一生の思い出に!親族が知っておきたい和装の常識とは

日常

先日、朝ドラのスピンオフドラマを見ていました。NHKの朝ドラって、いつも昭和初期の古き良き時代を反映していることが多いですよね。(私だけの実感かな?!)実はそのドラマでも、昭和の古き良き時代の結婚式シーンがあったのです。
 

 
そこでは出席の女性たちが、留袖 を着ていたんですね。着物に関心のある私には、とてもステキで厳かに映り、ちょっと感動しちゃいました ♪

 

今回は結婚式に女性が着物で出席するときの、特に親族が着る 留袖 について少しご紹介したいと思います。着物に関心のない人でも、ちょっとした知識として知ってもらえれば、テレビのワンシーンでも私が味わった感動をご理解いただけるのでは?!なんて。(^^)

 

 

格式高い着物「留袖」

 

留袖 とは、着物の中でも一番格式の高い第一礼装とされ、既婚女性・未婚女性を問わず着ることができます。

 

それゆえ、昔から結婚式や披露宴での親族の正装として用いられてきました。

 

裾部分に、着物の縫い目をまたいで一枚の絵になるような「絵羽模様」が描かれ、主に祝儀用の着物とされています。裾の模様が低くなるにつれて、年配の人向けになります。

 

主に親族が着る黒い留袖を「黒留袖」といい、黒以外の留袖を「色留袖」といいます。

 

ところでこの「留袖」という言葉の由来ってなんだろう・・・?
 

ちょっと気になったので調べてみました。

 

文字通り、袖を留めている(短くしている)のが留袖。反対に、袖を留めていない(長い袖)が振袖 です。その昔、若い女性は袖の長い振袖を着ていました。そして、結婚すると袖を短く縫い留めた「留袖」を着たのです。

 

それはなぜか?

 

実はこの「袖」という言葉自体が、日本人の生活にとても深い関わりをもっているのです。「袖の下」「袖にする」「袖を絞る」「袖を濡らす」・・・etc. 

 

あかねさす紫の行き 標野行き 野守は見ずや君が袖振る 
 
あかね色の紫草の野を行き その御料地の野を歩いているとき 野の番人は見ていないかしら あなたがそんなに袖を振るのを

 

これは万葉集に収められている額田王が詠んだ歌です。この時代 袖を振る とは、別れを惜しんだり、愛情を示したりするものだったそうなのです。

 

だから、結婚したらそうしないようにという意味で袖を留めた「留袖」を着たのでしょう。なるほど・・・。

 

留袖の言葉の由来がわかったところで、では次に、親族の結婚式で着る和装選びについてご紹介しますね。

 

 

立場別和装選びのポイント

 

 

新郎新婦の母親

ゲストをお迎えし花嫁を引き立てる立場の母親は、黒留袖を着ましょう。五つ紋(背中・両肩・両胸に紋が合計五つついているもの)が最も格式の高いものとなります。ただし、両家の装いに差が出ないよう、事前に確認をしておくことが大切です。

 

20代の未婚女性

袖の長い振袖を着ましょう。振袖は未婚女性の和装の第一礼装です。振袖を着ることによって、お祝いの気持ちを最大限に表すことにもなり、会場も華やかになるので、みなさんに喜ばれることでしょう。
 

 

20代以上の既婚女性

親族の既婚女性は、一般的には黒留袖が正装となります。落ち着いた印象になりがちですが、裾の絵柄の位置が高めのもので髪型を華やかになどすればOKです♪
 

 

30代以上の未婚女性

振袖は一般的に20代までとされているので、色留袖がおススメです。色留袖は、既婚者・未婚者どちらでも着ることができる礼装です。五つ紋の色留袖なら、黒留袖と同格になります。淡い色合いに裾の絵柄が華やかな色留袖は美しく上品な装いでGOOD♪ です。

 

ちなみに、親族以外の場合 はどうなのでしょう? 少し触れておきますね。

 

ゲストでお呼ばれした場合

親族ではなく、友人などゲストで結婚式にお呼ばれした場合は、黒留袖や色留袖は着用しません。留袖は一般的には、身内のお祝いごとに着るもの なのです。しかし、親族しか着てはいけないというものでもありません。ただし、留袖を着ていると親族側とみなされることになるでしょう。

 

・・・ということは、身内同然の立場の人なら着用してもぜんぜんOK!ということになりますね。(^_-)

 

☆ここに注意!
五つ紋は格式が高くなるので、お呼ばれした立場としてはマナー違反になります。(三つ紋、一つ紋は問題ありません。)迷った場合は、20代未婚女性であれば振袖、それ以外の女性なら訪問着を選ぶなどするほうが無難ですね。

※訪問着・・・肩から裾へと、絵柄が流れるように続いている着物

さいごに

たまたま見たテレビドラマの結婚式シーン。女性たちの留袖姿に、戦後を乗り越え苦楽を共にして人生を切り開いてきた主人公の女性たちのストーリーと時代の流れがあいまって、より一層深く感動したんですよね。

 

 

そこで、私にそんな感動の効果を生んだ 留袖 についてちょっとした知識をご紹介しました。いかがでしたか?

 

■親族が着る留袖選びのポイント■

  • 新郎新婦の母親は黒留袖
  • 20代の未婚女性は振袖
  • 20代以上の既婚女性も黒留袖
  • 30代以上の未婚女性は色留袖

 

着物は窮屈で面倒くさいものです。けれども、着ると背筋もピンと伸び、晴れやかな気分になります。

 

そして、絵柄の位置や色使いによって華やかだったり落ち着いた雰囲気になったりといろいろな表情を見せてくれます。

 

また、着物はパーティードレスのように昼用・夜用などの規制がなく、どんな時間帯にも着ることができます。その上、格式のある留袖は周りの雰囲気さえも深く重みのあるものにし、振袖は明るく華やかにしてしまう のです。

 

私も、これからやって来るかもしれない娘たちの結婚式には、着物を、黒留袖を着ることを想像すると楽しみです♪ (来るかなぁ〜?!そんな日が^^; )

 

そして今回のドラマの感動が、これを読んだあなたに少しでも伝わると幸いです♪ (*^^*)

 

【こちらの記事もぜひ参考に♪】
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