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「土用の丑の日」と「うなぎ」ってよく見たり聞いたりしますよね。これにはどんな関係があるのでしょう?その由来は知らないって人が多いんじゃないでしょうか?
私も夕飯どきに「今日は土用の丑の日だから奮発してうなぎよ~♪」なんて言って、子供たちに
なんで?!
と聞かれても答えられないことに気づきました。
子供に聞かれても簡単に答えられるよう・・・そんな大人の人に向けてご説明しますね。私と一緒に見ていきましょう!
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土用の丑の日とうなぎの関係
まず、「土用の丑の日」と「うなぎ」の関係について調べてみました。
土用とは、立春・立夏・立秋・立冬の18日前のことをいいます。
その中で丑の日にあたるのが「土用の丑の日」です。
※丑の日とは、暦には日にも十二支の「子・丑・寅・卯・辰・未・・・」と干支があり、12日に一度回ってきます。
その中で、夏の土用の特に丑の日だけが現在ではあまりにも有名になり過ぎたのですね。
18日あるので、暦の並びによっては丑の日が2回まわってくる年もあることになります。
●暦の豆知識●
- 立春、立夏、立秋、立冬
二十四節気(にじゅうしせっき)といいます。季節の移り変わりを表す言葉として今でも使われています。立春、雨水、啓蟄、春分、清明、穀雨、立夏、小満、芒種、夏至、小暑、大暑、立秋、処暑、白露、秋分、寒露、霜降、立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒です。
- 土用
二十四節気などのほかに季節の移り変わりを表す雑節(ざっせつ)といいます。節分、彼岸、社日、八十八夜、入梅、半夏生、土用、二百十日、二百二十日が、一般に雑節と呼ばれる9つです。
難しい読みもありますが、季節の言葉として耳にしたことがあるのではないでしょうか?
これには諸説あるようですが・・・
- 平賀源内説
夏のうなぎが売れないことをうなぎ屋に相談された平賀源内が、「本日土用の丑の日」という看板を出させた。蘭学者の平賀源内さんが言うのなら!ということからか?そのうなぎ屋が大繁盛した。当然、他のうなぎ屋も真似をしたので「夏の土用の丑の日=うなぎを食べる」というのが定着した。 - 神田のうなぎ屋・春木善兵衛説
神田のうなぎ屋・春木善兵衛は、ある大名からたくさんのうなぎの注文を受け、子・丑・寅の日と3日間焼き続けた。大量のうなぎのかば焼きを納める日、他の日に焼いたうなぎは傷んでいたのに丑の日に焼いたうなぎだけが傷んでいなかったことから、「うなぎのかば焼きは丑の日がよい」というのが定着した。 - 食い養生説
夏の暑さを乗り切るために、夏の土用の丑の日には「う」のつく食べ物を食べるとよいという食い養生の風習が生まれた。梅干し、うどん、うり、うなぎ・・・などの中でうなぎだけが定着した。
※食い養生とは、食べ物の栄養などを考えて病気の予防や健康を維持すること
美味しいと評判のうなぎ屋の店先で、店主が炭火をうちわであおぎながらうなぎを焼いている。ふと見上げると、いい匂いにつられて町中の人が店の周りを取り囲んでいた。がめつい店主は、匂いの嗅ぎ賃を払え!と。そう言われてムッとした町民たちは、小銭を出してカチカチと鳴らして音だけを店主に聞かせた。
クスッと笑いが出るとともに、うなぎのかば焼きのあのこうばしい匂いがしてきませんか?それほど現代の私たちにもすっかりうなぎの美味しさは浸透していますよね。
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万葉集の歌の中にもうなぎ?!
奈良時代の終わりごろに作られた、日本で最も古い歌集「万葉集」。その中に大伴家持がうなぎを歌った歌が二つあります。
<原文> 痩々母 生有者将在乎 波多也波多 武奈伎乎漁取跡 河尓流勿
痩す痩すも 生けらばあらむを 将やはた 鰻を獲ると 河に流れな
<訳>痩せていても生きていれればよいではありませんか。うなぎを獲りに河に入ると流されますよ。
<原文> 石麻呂尓 吾物申 夏痩尓 <吉>跡云物曽 武奈伎取喫
石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻とり食せ
<訳>石麻呂さんに申し上げます。夏痩せにいいらしいのでうなぎを獲って食べてはどうですか。
どちらも痩せている人をからかったような歌ですが、夏痩せにはうなぎがいいよと勧めています。
そう。昔からうなぎは夏を乗り切るために食べられてきたのです。
せっかく子供とうなぎが土用の丑の日に食べられる由来の話をするなら、合わせて栄養面についても触れておきたいところですよね! 簡単に見ておきましょう♪
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うなぎの栄養と効果
うなぎに含まれる栄養素とその効果を一部ご紹介します。
- たんぱく質
- ビタミンA(レチノール)、B1、B2、D、E
- カルシウム
- 鉄分
- ミネラル
- 脂質
免疫力を高め、細菌やウイルスに対する抵抗力をつけます。
皮膚を活性化し、鼻やのどの粘膜を健康に保ちます。
→ 風邪の予防・美肌の効果
※レチノールは、うなぎの肝に多く含まれています。
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やします。
→動脈硬化の予防・脳の活性化・アレルギー症状の改善
気になるうなぎのカロリー
これだけ栄養価が高くて、あれだけ脂がのっていておいしそうだとカロリーは高そうに思いますよね?!
でも実は、うなぎってカロリーは低いんですって!
少し余談になりますが、うなぎのカロリーのこと私が気になったので見てみましょう。
※ふつうに串を打ったかば焼きひと串(約100g)
- かば焼き(100g)・・・293kcal
- 白焼き(100g)・・・331kcal
- 和牛サーロインステーキ(100g)・・・498kcal
- とんかつ(100g)・・・344kcal
白焼きは、処理したうなぎをそのまま素焼きしたものです。白焼きのほうがかば焼きよりもカロリーが少し高いのですね?!驚きです!
調べてみると、かば焼きは白焼きからもう一度焼くので、うなぎの余分な脂が落ちるからなんだそうですよ。なるほど・・・。
丼ものでもこれだけカロリーが違うのです。
- うな丼・・・650kcal
- 牛丼・・・・710kcal
- かつ丼・・・900kcal
やはりごはんと一緒に食べると、少しカロリーは高くなりますね。
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いかがでしたか?
土用の丑の日とうなぎの由来について調べてみましたが、いかがでしたか?
- 土用の丑の日とは暦に関係があった
- 夏の土用の丑の日が、滋養強壮によいうなぎと有名になり定着した
- うなぎの定着には平賀源内が一役買った
- 定着の諸説にはうなぎ屋さんとの関わりもあった
- 古くは万葉集にも歌われていた
意外に奥が深ったんですね~。
これで、子供にも答えられそうです♪ サッと答えるには、どの説を引用するか?!
私なら名キャッチコピーライターの平賀源内説と、万葉集の大伴家持説を力説するかな?
教科書にも出て来る有名人ですからね。中学生以上にもスッと入ってくるのではないでしょうか。
夏バテの滋養強壮の他にも風邪の予防や免疫力・抵抗力をつけてくれ、お肌にもいいので夏以外の土用の丑の日にもうなぎはGOOD!です。
由来や栄養素などを知って食べるとますます効果UP!間違いなしですね。
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