夜中に同じ時間に目が覚めるのはなぜ?漢方から原因を探ってみよう!

日常

最近、仕事でイライラすることがあり、考えれば考えるほど怒りが収まらなくて。するとそんな時に限ってぐっすりと眠れず、夜中に目が覚めるんですよね。しかも、毎日同じ時間に…。

更年期かな、ストレスかな、と思って調べていたそんな時、たまたま目にしたのが

 

漢方でいうところの臓器の働く時間割

 

という記事だったんです。つまり、漢方では臓器が活発になったり休んだりする時間帯というのがあって 目が覚める時間には体となんらかの関係があるのでは? というのです。
 

ぐっすり眠れないというのも問題なのですが、目が覚める時間 というところがとても気になったんですね。今回はそんな臓器の働く時間割というのをご紹介したいと思います。

 

漢方とは、漢方薬という薬を飲むことだけでなく、全身の状態を総合的に捉えて診る 中国医学を基に日本で発展した伝統医学 です。そんな漢方の知恵を知って、少し疲れたあなたも、まだまだ元気!というあなたも、一緒に体を見直して質の良い睡眠に役立ていただければ幸いです。

 

 

臓器の働く時間割とは

漢方には、体を流れるエネルギー(気)によって各臓器の活発になる時間と休む時間があると言われています。まずはその時間割というのをご覧ください。

 

朝7~9時 「胃経」の時間
胃がきちんと働いてくれるので、
この時間に朝食を食べましょう。 
9~11時 「脾経」の時間
これは脾臓・膵臓の働く時間。
食べた朝食をちゃんと
消化してくれます。 
11~13時 「心経」の時間
これは心臓の働きの時間。
ランチの時間でもありますが、
あまりたくさん食べすぎると
眠くなってしまいます。
また、いつもこの時間に
体調が悪くなる人は、
動悸・息切れなど
心臓の疾患につながることが
あるかもしれないので、
気をつけましょう。 
13~15時 「小腸経」の時間
消化運動の中心となる小腸が、
その他の器官に休むよう
促す時間帯です。
食後のこの時間、
とても眠くなってしまうのも
そのせいかもしれませんね。
スペインのシエスタ
(午後の休み時間)
も、このことを考えると
理にかなった習慣
だとも言えます。 
15~17時 「膀胱経」の時間
膀胱は重要な解毒器官であり、
この時間に特によく活動します。
お茶や水などの水分を
この時間帯にとるように
心がけると効果を発揮します。 
17~19時 「腎経」の時間
腎臓が働き、この時間に
いちばん水分を代謝してくれます。
19時以降はあまり水分を
取りすぎないほうがよいでしょう。
また腎臓は、動いたり考えたり
するための大事なエネルギーである
「気」を貯蔵するところです。
この時間に具合が悪くなる人は
エネルギー不足かもしれません。
仕事から家に帰っていったん座ると
立てなくなるなんて人も、
腎臓の働きが落ちているのかも? 
19~21時 「心胞経」の時間
血液循環系が働く時間です。
血液の流れが悪くなると、
必要な酸素や栄養が
全身にいきわたらず臓器に
負担がかかり、
機能が失われていきます。
 
21~23時 「三焦経」の時間
体液・リンパの循環系の
働きがいい時間帯です。
めんどくさい、やる気がない、
眠くなる、こんな症状がある人は、
この時間帯に心身ともに休み、
エネルギーの貯蓄をする時間に
あてるとよいです。
照明を暗くして、目も頭も休め、
1日の疲れをゆっくり
取りましょう。 
23~1時 「胆経」の時間
胆のうが働く時間です。
胆のうは、肝臓と十二指腸をつなぐ
管の途中にあり西洋ナシのような形
をしていて、肝臓で作られた胆汁を
溜めておくところです。
胆汁は脂肪を消化するために
とても必要な液体です。
 
1~3時 「肝経」の時間
肝臓 が働く時間です。
肝臓が活発に働き、
解毒してくれます。
睡眠療法まであるといわれる肝臓を
回復させるには、体を芯まで暖め
休息することが大切です。 
3~5時 「肺経」の時間
肺が元気なのは、なんと!
明け方の3~5時なのです。
この時間にぜんそくの発作が
おきる人も多いといわれています。
この時間に目がさめる人は、
肺の働きが弱くなっているのかも
しれません。
普段から深い呼吸を意識し
粘膜の乾燥に気をつけましょう。
 
5~7時 「大腸経」の時間
食べ物は小腸におよそ2時間、
大腸には約20時間残ります。
便秘は、大腸での水分吸収の
時間が長すぎることを意味します。
つまり、この時間帯にコップ1杯の
水を飲むことにより
便秘の解消にも効き目があります。
大腸の働きを改善することによって
そこから起こる頭痛や肌荒れにも
効果があります。
 

 

たとえば、夜中の2時によく目が覚めることの多い人。
夜中の2時は、時間割で見ると『肝経』肝臓が働く時間です。この時間は、本来なら肝臓にできるだけ負担をかけずにゆっくり休むときです。そして、【肝】は、漢方では、”怒り” や “イライラ” につながるところといわれています。肝臓が疲れているというサインなのかもしれませんね。

 

 

このように、ついつい目が覚めてしまう時間で、体から出ているサインに気づくことができるのではないでしょうか? 参考になれば、と思います。では、時間帯と体からのサインも知ったところで次に、その ぐっすり眠れない という問題について、見ていきたいと思います。

 

 

質のいい睡眠とは

目が覚めてしまったり、なかなか寝付けないと、睡眠不足になりますよね。睡眠不足が重なると心身にマイナス要因が積み重なり、睡眠負債 となってしまいます。

 

睡眠負債が積み重なると、マイクロスリープ(瞬間的居眠り) という状態に陥ることがあります。これは1秒から10秒足らずのごくごく短い眠りで、脳を守る防御反応ともいわれます。

 

仕事や商談中、車の運転中、料理中、などにマイクロスリープに陥ってしまったら・・・と考えると怖いですよね。では、ぐっすり眠れない睡眠不足を改善するにはどうすればいいでしょう?

 

睡眠は、時間を増やせなくても「質」を上げることはできるのです。

 

睡眠の質、決め手は「黄金の90分」

 

睡眠は「レム睡眠」(脳は起きていて体が眠っている睡眠)と「ノンレム睡眠」(脳も体も眠っている睡眠)を繰り返します。入眠後、すぐノンレム睡眠がやってきます。最初の90分のノンレム睡眠が 最も深い眠り です。

 

この最初のノンレム睡眠をいかに深くするか
 
黄金の90分
 
がポイントとなるのです。

 

◆黄金の90分を深めるためには
  • 眠る90分前に入浴
  • 入浴によって温まった体温が次第に下がることによって、自然な眠気を呼び起こします。
     

  • 快適な室温
  • 日本は局所だけをあたためる文化といわれています。寒い部屋に分厚い布団だけ、など珍しくありません。夏の熱帯夜に室温も湿度も高すぎるなども。適温は個人差や地域差、住環境により異なるので、無理や我慢をせず、自分にとって快適な温度で休みましょう。
     

  • 睡眠前のスマホやパソコンは避ける
  • スマホやパソコンから放たれる「ブルーライト」はそれほど睡眠に悪影響を及ぼすわけではありません。ただし、真っ暗な部屋で長時間見るとか、スマホやパソコンを操作することによって脳が刺激されます。その後すぐに眠れたとしても、質は悪くなります。
     

  • 起床時刻を固定する
  • 人は14~16時間ほど起きている時間が続くと、自然と睡眠欲求が高まり眠くなってきます。睡眠の質を良くするには、起床時刻を固定しましょう。たとえ睡眠時間が足りなくても、起きる時間を決めることが、寝る時間をセットすることにつながります。こうして一定の時間に寝ることが脳にセットされると、「黄金の90分」がパターン化されるのです。

 

睡眠の質を高めることによって、疲労も回復し美容効果も得ることができます。「黄金の90分」を手に入れて、しっかり深く眠りましょう。

 

さいごに

最近、仕事でイライラすることがあり、考えれば考えるほど怒りが収まらなくて。するとそんな時に限ってぐっすりと眠れず夜中に目が覚めるんですよね。

 

更年期かな?ストレスかな?と思って調べてみると、漢方でいうところの臓器の働く時間割 というのがあり、目が覚める時間には意味があり、それはどうやら体からのサインなのかもしれない?ということだったんです。

 

そんな臓器の働く時間割と、眠れない対策として「質のいい睡眠」についてご紹介しました。いかがでしたか?

 

  • 朝7~9時:「胃経」の時間
  • 9~11時:「脾経」の時間
  • 11~13時:「心経」の時間
  • 13~15時:「小腸経」の時間
  • 15~17時:「膀胱経」の時間
  • 17~19時:「腎経」の時間
  • 19~21時:「心胞経」の時間
  • 21~23時:「三焦経」の時間
  • 23~1時:「胆経」の時間
  • 1~3時:「肝経」の時間
  • 3~5時:「肺経」の時間
  • 5~7時:「大腸経」の時間

 

質のいい睡眠を得るためには、寝入ってすぐにやってくるノンレム睡眠での 黄金の90分 が大切だということでしたね。

 

睡眠(寝ている時間)と覚醒(起きている時間)は2つで1つ。ぐっすり眠るためには、日中のパフォーマンス次第だということ。そうなんです! だから、日中のできごとを考えて怒りが収まらずイライラしたまま寝入っても、黄金の90分は得られず、途中で目も覚めてしまうのですよね。

 

また、元気に明るくいい一日をスタートできるかどうかは、朝食に何を食べたかではなく、朝起きたときに何を思い、何を考えるかなのだともいわれています。よい睡眠が得られたときに目覚めた朝は、きっとさわやかな思いで、前向きなことを考えるでしょう。睡眠ひとつをとっても、今と同じ睡眠時間でも質を高めることによってパフォーマンスをアップできます。

 

時間はどんな人にも、平等に与えられたものです。元気で幸せな時間を過ごしたいものですね?! (^_-)-☆

 

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