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「知行合一」 この意味をご存じですか?
以前勤めていた会社の人材育成の研修で、私はこの言葉を聞いたことがありました。その時はとても感銘したのですが

意味は?
と改めて聞かれると、正しく答えられる自信がなかったのです。
今回、ふと思い出したこの言葉を何気なく調べてみました。

なんだか理解していたのとは、ちょっと違っているような・・・?
そこで、「知行合一」この言葉の本当の意味というのを噛み砕いてみようと思いました。
そしたらそこから見えてきたのは、これは仕事や勉強、すべてにおいて使える考え方なんじゃないかということでした。ぜひ、一緒に見ていかれませんか?
知行合一の意味とは
中国の明の時代に、王陽明という人が起こした学問・陽明学の命題のひとつです。
そして、あの幕末の志士の指導者吉田松陰の私塾「松下村塾」にも掛け軸が掲げられていたという有名な言葉です。
知ることは行為の始めであり、行為は知ることの完成である
という意味で、もう少し説明するなら「行動を伴わない知識は未完成である」ということなのです。
お恥ずかしいことに、私はこれだけではまだ理解できず、少し時間がかかったのです。そこで、もう少し噛み砕いて言うならば・・・
知(知識)と行(行為)は本来同一であり、知って行わないのは本当に知っているということにはならない。
真の知は必ず実行を伴い、知と行は別々のものではない。
ということなのです。
私が自分の理解とは 「ちょっと違っているような・・・?」 となぜ思ったのか。実は、私がこの言葉を耳にした当時は、「学んだら実践しろ」 知識を得たことに満足したらそれで終わり、それを実践するのが本当の学びなんだ! と思っていたからなのです。
知識 + 実践 = 学び ということは、「知識」と「実践」は別個のものと捉えていたわけなんです。
でも、今回私が調べた意味をよ~く理解してみると、“知る” ということには、“する” ということが前提であり、別物ではないということなのですよね。
なんだか、すっと心に落ちてきました。でも、私が理解に時間がかかったように、きっと私のこのような拙い説明では、すっと入ってこない方もいらっしゃると思います。
そこで、理解の助けになるような、たとえ話を少し次にご紹介したいと思います。
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知行合一の意味を知って見えてきたこと
いろいろ調べていて、私がすっと腑に落ちたたとえ話をご紹介します。
木こりが1日10本の木を切り倒しました。
鎌は切れ味もよく、彼も力持ちで働き者です。
次の日も彼はよく働きましたが、切り倒せた木は8本。
次の日は、もっと早くたくさんの木を切り倒そうと、ぎりぎりまで目いっぱい働きます。しかし、7本の木を切り倒すのがやっとでした。
次の日、切り倒せたのは5本、その次の日はたった3本しか切り倒せなくなってしまったのです。日暮れまで働き、疲れ切っている木こりに、通りかかった老人が言いました。
老人:「いったん手を休めて、鎌を研いではどうかね?」
木こり:「いや、ダメだ。木を切るので手がいっぱいなんだ。」
やっていることに夢中になって、鎌を鋭く研ぎなおしたほうがいいと分かっていてその行動を起こさないのです。
まさしくこれが、「知って行なわないのは、まだ知らないのと同じことである」という、王陽明の教えであり、主張なのではないでしょうか。

私たちもこのような経験はありませんか?
早く仕事を片づけなければならないということにとらわれ、その仕事を容易に迅速にするための手段を取らない・・・。思い起こせば、私にはつい最近も経験があります。成長してないですね。
さいごに
私が以前勤めていた会社の人材育成の研修で、聞いたことのあった「知行合一」という言葉。
とても感銘したはずなのに、今、改めて意味を聞かれると、答えられる自信がなかったのです。
そこで今回、この「知行合一」の意味を調べてみました。いかがでしたか?
コップに水を注ぐとやがていっぱいになり、テーブルの上にこぼれます。このように、思いは少しずつ溢れ出していき、やがて行動となって現れます。
思いと行動は、別々のものではありません。
つまり、分けようと思っても分けることができないのです。
そして、私が以前の会社での研修で得た理解は、全く間違っている訳ではないのですが、「知」と「行」は分けて考えることのできないもの、という意味では、やはり少し違っていたのではないかと思いました。
学んだことや得た情報に、周りの助言にも耳や心を傾けて、信念を持って行動することで「知行合一」が体現できる。
知って、行ってこそ、はじめて本当の知恵となるのです。
これは、仕事や勉強、そして生き方などいろんな意味で通じるものではないでしょうか?
今回、改めて意味を知ったことで、私にとってとても大切なことが見えてきたような気がします。
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