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前略の結びは?!手紙の頭語と結語と私の恥ずかしかった思い出と
今から5年ほど前に17歳の頃の同窓会をしたんですが、そのときに出席していただいた先生に写真とお礼を書いて手紙を送ったんです。
遠路はるばる参加いただいたお礼に加え、先生もお変わりなく、そこかしこに歓談の花が咲き自分たちの年齢を忘れ、本当に17歳に戻ったような楽しいひとときであったと書いて。
先日、このコロナ禍のステイホームで休みの日に部屋の片づけをしていたら・・・
そのときの先生からのお礼状がたまたま出てきたんです。拙い私の手紙に、国語の先生だったその先生は、
とお褒めの言葉をいただき、片づけの手を止めてついついその手紙を読みふけってしまいました。(〃´∪`〃)ゞ
そして、そのとき書いた文面を思い出しながらふと思ったのです。というのも、私は日頃どちらかと言えば手紙を書くほうなので、だいたい書き出しに
前略
を使うのうですが・・・いつも結びの言葉には迷うのです。このときもただ何気なく、その前略に対する結びの言葉は何だったかなぁ~と調べていたら、
相手が目上の場合に『前略』は使わないとあったのです!
え゛~~~っ!
豊かと言われたのに?!
私もしかして間違っていたのでは?!
今更なんですがとても恥ずかしい気持ちになってきて(汗っ
それならきちんと調べて納得して、今後の使い方に間違いがないようにしなくちゃ!
と思い、今回はこの前略に対する結びの言葉 は何かと、そしてどういう意味でどんな相手に使うのか?前略を使わないときなどは何をどう使うのか?
そういった手紙の頭語と結語についてご紹介したいと思います。
手紙を書く機会がめっきり減ってきた現代社会。もらって嬉しい手紙を書くオトナな大人の正しい手紙のマナーを一緒に見てみませんか? (^_-)-☆
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前略の結びは「草々」
まずは、「前略」を使って手紙を書いたときに使う結びの言葉は何を使うのか?ここから始めましょう。
前略の結びには、「草々(そうそう)」、女性の場合は「かしこ」を使います。
ちなみに「かしこ」は頭語を選ばないので、女性の場合、結語には「かしこ」を使っておけば間違いはありません。
実は私は「敬具」と書いていたのです。
「敬具」は、相手に対して文章の上でお辞儀をしているという意味が込められています。
なので、私が先生への手紙の最後に「敬具」と書いたのは間違いではないのでしたが、頭語「前略」に使う結語ではなかったのです。
これはビジネスや相手にお礼を伝える気持ちの手紙など、どんなシーンにも使えます。
いやいやぁ~・・・いろんな意味で間違ってましたよ私。お恥ずかしぃ、、、日頃どちらかと言えば手紙を書くほう などと言っておいて。(^_^;)
では、前略とはどんな意味でしょう。次に前略の意味と使い方についてご説明しますね。
前略の意味と使うタイミング
前略とは、
1 文章の前の部分を省略すること。→後略 →中略
2 手紙文で、冒頭の時候のあいさつなどを省くという意で用いる語。冠省 (かんしょう) 。
出典:goo国語辞典
そうなんです。私が前略を手紙で使うのは、煩わしい挨拶を省いて手紙の本題に入りたい、その内容をできるだけ書きたい、という思いから「前略仕ります」という意味を込めて用いていたのです。
だって手紙を受け取ったときの気候や世情などはお互い分かっているんですもの・・・それなら手紙の内容を充実させたほうがいいと思って・・・。
でもこれは違うんですね。
時候の挨拶を省略する前略を使うには、条件というか相手と内容によるのです。
- 家族や親しい友人など近しい人の場合
- 相手の体調を気遣う場合
- 急用がある場合
- 用件だけを伝えたい場合
- 謝罪の場合
「前略」を使うときは「急用」「用件のみ」などが主です。
・「前略 新緑の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。」
・「前略 さわやかな5月の風が心地よく感じられる季節となりました。お元気でいらっしゃいますか。」
これは前略の使い方を間違っているということになりますね。前略は「前文を省略させていただきます。」という気持ちが込めてあるのです。
ということは、季節の挨拶文やご機嫌伺いの言葉は書かずに、前略の後はいきなり主文を書き始めるのが正しいのです。
「前略 先日の同窓会の写真ができましたので同封します。・・・・草々」などとなります。
そしてビジネスシーンや日常生活で手紙を書くときって、お礼状が一番多いのではないでしょうか。
お礼状に、季節の挨拶も元気かどうかを伺う言葉もなくいきなり本題ではいくらなんでも味気なく失礼に感じませんか?
これが、相手が目上の場合に 『前略』 は使わないという理由なのです。家族や親しい友人など近しい人に前略を使うのが無難でしょう。
特にお礼状の場合は「前略」を使わずに、時候の挨拶やお元気ですか?などと書いたほうが、よりもらって嬉しい手紙となりますよね。
手紙の内容と送る相手によって使う頭語と結語は違います。
種類 | 頭語 | 結語 |
---|---|---|
一般的な手紙 | ・拝啓 ・一筆申し上げます | ・敬具 ・かしこ |
丁寧な手紙 | ・謹啓 ・謹んで申し上げます | ・謹言 ・かしこ |
急用の手紙 | ・急啓 ・取り急ぎ申し上げます | ・敬具 ・かしこ |
返信の手紙 | ・拝復 ・お手紙拝見いたしました | ・敬具 ・かしこ |
再信の場合 | ・再啓 ・たびたびお便り申し上げます | ・敬具 ・かしこ |
面識のない相手 | ・拝啓 ・突然のお手紙お許しください | ・敬具 ・かしこ |
こうして見てみると、「拝啓」に「敬具」を使っておけばだいたいは間違いない、ということですね。
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さいごに
恩師に送ったお礼の手紙にいただいた返信の手紙が出てきて、担当科が国語だったその先生のお褒めの言葉が並んだ手紙をついつい見入ってしまった私。(^^ゞ
そこでふと思い出したのが手紙の頭語と結語。わりと手紙を書くほうだと自分では思っていた私は、「前略」を使うことが多かったんですよね。。。
前文を略して内容をじっくり書いて伝えたいという思いで、そして結語には「敬具」と書いていました。
ところが!それは間違っていたということが判明したんです。今回はそんな前略の結びは何を使うのがよかったのかと、そしてそれ以外の手紙の頭語と結語をご紹介しました。
いかがでしたか?
前略は「前文を略して用件のみを伝える」という意味から、時候の挨拶や相手のご機嫌を伺う文章は必要がないのです。
そういう意味では、味気なくいきなりで失礼な感じがするので相手が目上の場合には「前略」を使わないということになります。
「拝啓」には「敬具」
ちなみに、メールでは「拝啓」や「敬具」は使いません。
特にビジネスメールでは「お世話になっております」が「拝啓」の代わりとなり、「よろしくお願いします」が「敬具」の役割となっているからです。
※使ってはいけないということではありませんが。
今やメールすらビジネス用という感じで、SNSなどいろいろな通信手段があり用件を簡単にそして早く伝えることができます。
今回の発端となった手紙の相手は国語の先生なので、きっと私の手紙を開いて見た瞬間から失礼で拙いことを分かっていながら、立派で豊かだと褒めてくださった。お恥ずかしい・・・。5年ほど前のやり取りですが、本当に今更ですが恥ずかしいです。何ならもう一度その先生に手紙を出しなおしたいくらいです。
こんな失敗をしながらも、けれども私は柔らかくて優しくて心がほんわかとなる手紙というものが大好きです。
映画やテレビも大好きですが、これまで私がいただいたことのある手紙の素敵な優しい文章に涙したことも、感動したことも、たくさんあります。
これからは今回のこの失敗を糧にして、恐れずに手紙を書いていきたいとも改めて思いました。先生、すみませんでした。そしてありがとうございます。
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