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「オズの魔法使い」
これが世界的に有名な物語の題名であることは多くの人が知っているのではないでしょうか?
アメリカの児童文学で、映画化もされ主題歌などもヒットしたとても有名な物語であることは私もよく知っています。
でも、どんなあらすじなのかと聞かれると・・・実はよく知らないのです。^^;
そこで今回は、このあまりにも有名な物語「オズの魔法使い」のあらすじを詳しく!ちょっと掘り下げてご紹介してみようと思います。
「オズの魔法使い」って?
1900年の5月17日にアメリカ合衆国シカゴのイリノイ州から初版が出版されました。
以降、何度も再販されています。
120年以上も経っているのに、いまだに世界中で愛されているなんて本当にすごいです。
作者は「マザーグースの物語」ですでに童話作家としてヒット作で成功をしていたライアン・フランク・ボーム(1856年5月15日- 1919年5月6日)です。
凝ったデザインとカラフルな表紙は当時としては目新しく、子供たちの心を魅了し空前の大ヒットとなり増刷も追いつかないほどだったそうです。
今見ても、かなり斬新なイラストと色使いですよね。当時の制作の方々のセンスを感じます。
アメリカでは全14巻ものシリーズとして出版されています。不朽の名作ですね!
1902年6月16日、アメリカのシカゴ・グランド・オペラ・ハウスでミュージカルが初演され、1939年には映画化されました。
※映画「オズの魔法使い」は2022年8月28日現在、U-NEXTで視聴可能です。
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そもそもオズって何?オズの意味は?
まず初めにこの物語で使われている
オズ
という言葉についてご紹介しておきましょう。
オズは、「オズ王国」 という魔法の国を表す言葉なのです。
人の名前として使う場合は、「オズの魔法使い」までを言うのが本当は正しいんです。
このオズの魔法使いと言われた人も実は、気球で飛んで来てドロシーと同じようにオズ王国に迷い込んでしまった人間のペテン師だったのです。
気球で降りてきたこのペテン師を見て、オズ王国の人々は偉大な魔法使いと思ってしまいました。
みんなが恐れてなんでも望みを聞いてくれるので、ペテン師は誤解を解かずに正体をバラさなかったのでした。
なので、実はオズの魔法使いは、本当は魔法使いでもなんでもないただのおじさんなのです。笑
では、その「オズの魔法使い」のあらすじの前に主な登場人物をご紹介しておきましょう。
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主な登場人物
- ドロシー
ドロシー・ゲイル。この物語の主人公で12歳の女の子(孤児だった)。ヘンリーおじさん、エムおばさん、犬のトトと一緒にカンザス州に住んでいる。しっかり者の現実主義者でどんな環境にも順応できる、でも性格は素朴な愛されキャラ。 - トト
ドロシーのペット。・・・というより友達で相棒。ドロシーと一緒に行動を共にすることになるがトラブルを巻き起こすのがたまにキズ。ドロシーに怒られることも。 - ヘンリーおじさん
ドロシーの母方のおじ。頑固で派手なことを好まない実直な農夫。 - エムおばさん
ドロシーのおばで、ヘンリーの妻。農場を切り盛りするしっかり者の庶民的な女性。 - マンチキン
不思議なオズ王国の中のマンチキンの国にいる小さな人々。東の悪い魔女に支配されていたマンチキンの国を、ドロシーの家が押しつぶしたことでマンチキンたちは解放された。 - 東の魔女
悪い魔女。ドロシーの家に押しつぶされる。魔法の銀の靴の持ち主。 - 北の魔女
良い魔女。悪い東の魔女が履いていた銀の靴をドロシーに授ける。ドロシーにアドバイスをくれる。 - ブリキのきこり
呪いをかけられて全身をブリキにされた元人間。呪いで心をなくしてしまい、心を欲している。高い理想を持つ融通のきかない完璧主義者。かかしとは親友。 - かかし
脳みそがないので自分は頭が悪いと思っている。脳みそを欲している。おおらかであまり悩まず人に好かれるタイプ。 - ライオン
自分のことを臆病だと思っているライオン。きこりやかかしにはない賢さと優しさを持っている。おそらく一番まともな登場人物ではないかと思われる。 - 西の魔女
悪い魔女。オズ王国のウインキーの国を独裁し、悪行を繰り返すが、最後はドロシーに懲らしめられる。 - オズの魔法使い
エメラルドの国に住む魔法使い。ネブラスカ州オマハから気球でやって来た、元はペテン師の実は平凡な老人。オズマの信頼できる側近。 - 空飛ぶ猿
西の魔女が持っている「黄金の冠」力で呼び出すことができる翼が生えた飛ぶ猿。 - オズマ
オズの世界に君臨しているプリンセス。心優しい少女だが、支配者としての行動力をも持ち合わせているとても頼れる存在。
初めは「チップ」という名の少年として登場する。幼いころに魔法をかけられて男の子として、自分がオズマ姫であることを知らずに育つ。エメラルド城での騒動に巻き込まれ、自分がオズマ姫であることを知らされる。そしてグリンダによって元の姿に戻り、オズマ姫として王位に就く。(ドロシーは男の子の姿のオズマ姫とは出会っていない) - グリンダ
とても強い力を持つ良い魔女。年齢不詳の美人で沈着冷静、キビキビした行動で的確な判断を下す。オズマ姫を元の姿に戻したり、ドロシーにカンザスへ帰る方法を教えたり、オズの国の守護神のような存在。
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「オズの魔法使い」のあらすじを詳しく!
竜巻に飛ばされて
12歳の少女・ドロシーは、アメリカ・カンザス州でおじさん・おばさんと暮らしていました。ある日、竜巻に家ごと吹き飛ばされマンチキンの国へと辿り着きます。
12歳の少女・ドロシーは、アメリカ合衆国カンザス州でヘンリーおじさん、エムおばさん、犬のトトと一緒に、田舎暮らしは退屈だと思いながら暮らしていました。
ある日のこと、「竜巻がくるぞ、エム!」とヘンリーおじさんが言いました。
「ドロシー、早く!」「地下室へ走りなさい!」エムおばさんが叫びました。
ドロシーはトトを捕まえようとして逃げ遅れてしまいました。
家は二、三度ぐるぐると回ってゆっくり宙に舞い、ドロシーは風船の中にいるような感じがしました。
ドロシーとトトは竜巻に巻き込まれ、不思議なオズ王国の中のマンチキンの国へと家ごと吹き飛ばされてしまったのです。
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魔法の国へ
オズ王国の中のマンチキンの国へと辿り着いたドロシーは、北の良い魔女に出会います。
北の魔女はドロシーが家に帰れる方法は、エメラルドの国のオズの魔法使いにお願いすることだと教えてくれました。
ドロシーは何が起こったのだろうと思いました。
とてつもなく美しい土地の真ん中に、竜巻は家を降ろしました。
ドロシーが綺麗な景色に目を見張っていると、今までに見たこともないような奇妙な人々(三人の男と一人の女)がドロシーの方へとやってきました。
「ようこそマンチキンの国へ!気高い魔術師様さま!」
ドロシーは偉大な魔術師と勘違いされたのです。
「あなたが東の邪悪な魔女をやっつけてくれたので、人々が魔女の支配から解放されました。感謝します。」
ドロシーはこの挨拶を不思議に思いながら、言いました。「ご丁寧にありがとう。でも、私は何もしていません。」
すると、一人の女の人は言いました。「あなたではなくても、あなたの家がやっつけてくれたのですよ。」
なんと、竜巻に吹き飛ばされたドロシーの家が、東の魔女の上に落ちたのです。
「あなたはマンチキン?」とドロシーはその女の人に聞きました。
「いいえ、でも私は彼らの味方です。北の国に住んでいる北の魔女よ。」
「魔女はみんな悪い人だと思っていたわ」とドロシーが言うと、
「文明化された国にはもう魔女はいないと思うわ。でもね、オズの国はまだ一度も文明化されたことなんてないから、ここにはまだ魔女や魔法使いがいるのよ」と北の魔女。
「魔法使いは誰なの?」
「オズその人です。エメラルドの国に住んでいるの」
北の良い魔女は、東の悪い魔女が履いていた銀の靴をドロシーに授けました。
そして、ドロシーがカンザスに帰れる唯一の方法は、黄色いレンガが敷かれているのを辿ってエメラルドの国へ行き、オズの魔法使いに頼むことだと言います。
ドロシーはエメラルドの国へと旅に出ることにしました。
北の魔女は「北の魔女からキスを受けた人は、誰も手出しができないのよ」
と言って、ドロシーのおでこにキスをして送り出しました。
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三人の仲間とともに
エメラルドの国を目指すドロシーは、途中でかかし、ブリキのきこり、臆病なライオンと出会います。かかしは脳みそを、ブリキのきこりは心を、臆病なライオンは勇気をオズの魔法使いにお願いするためにドロシーと一緒に旅をすることになりました。
ドロシーは何が起こったのだろうと思いました。
「どうすればカンザスに戻れるのか、オズに聞きましょう。」と言ってドロシーはトトを従えてエメラルドの国へと旅に出ました。
黄色いレンガの道をしばらく歩いて、ちょっと休憩をしようとトウモロコシ畑の端に座りました。
すると、背中に竿がささったままのかかしが「この竿を抜いてもらえませんか?」と話しかけてきました。
ドロシーは竿を抜いてあげました。そしてかかしは「君と一緒に行ったらオズは脳みそをくれるかな?」と聞きます。
かかしは藁がつまっているだけなので脳みそがないのです。
「わからないわ。でも一緒に来てもいいわよ、脳みそをくれなくても今より悪くなるわけじゃないでしょ」
と言って、ドロシーはトトとかかしと一緒に黄色いレンガの道を辿ってエメラルドの国を目指しました。
すると、森の中で全身ブリキでできたきこりに出会いました。
「小屋に行って油の缶を取ってきて僕に油をさしてください。」そう頼まれてドロシーたちはブリキのきこりの言うように油をさして自由に動けるようにしてあげました。
そしてドロシーたちがエメラルドの国へ行くことを知ったブリキのきこりは、「オズは私に心をくれるでしょうか?」と尋ねます。
聞くと、ブリキのきこりは元々は人間で、マンチキンの美しい娘に恋をしていましたが、東の悪い魔女にブリキにされてしまい、恋する心も何もかも失くしてしまったのです。
ブリキにされてしまい、失くしたものの中で一番大きかったのは心だなぁと思ったきこりは、オズに心をくれるようお願いして、マンチキンの娘と結婚したいのだと言います。
ドロシーはトトとかかしとブリキのきこりとでまたエメラルドの国を目指しました。
今度は森の中から恐ろしい吠え声が聞こえ、ライオンが飛び出してきました。
ドロシーはトトに向かってくるライオンを危険も顧みず、ひっぱたきました。
するとライオンはぶたれて後ずさりしました。ライオンの悩みは臆病なことだったのです。
そして「オズは私に勇気をくれるかい?」と聞きました。
「私はカンザスに帰してもらうの」とドロシー。
「僕は脳みそをくれるよう頼むんだ」とかかし。
「私は心をくれるように頼むんだよ」とブリキのきこり。
「よければ一緒に行かせてもらおう」とライオンも言い、みんなでエメラルドの国に住む偉いオズに会うための旅となったのです。
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ケシ畑で
エメラルドの国を目指す途中で、ドロシーは大きなケシ畑に降り立ち花のにに香りを吸い込んで眠ってしまいました。かかしとブリキのきこりとライオンは、このままでは死んでしまうと必死で助けようとしました。
みんなで綺麗な鳥たちの声に耳を傾けたり、美しい花を眺めたりして歩き続けていると、深紅の目が痛くなるほどの大きなケシの群れがありました。
一行は大きなケシ畑の真ん中に降りました。
すると、その香りがあまりにも強すぎて、吸い込んだドロシーとトトは眠くなって倒れこんでしまいました。
かかしとブリキのきこりとライオンは、このままでは死んでしまうと必死で助けようとしました。
眠るドロシーをケシ畑から遠くの川辺までようやく連れ出し、目が覚めるまで待ったのでした。
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エメラルドの都
エメラルドの国に着いたドロシーたちは、オズの魔法使いと対面します。ドロシーはカンザスに帰りたい、かかしは脳みそを、ブリキのきこりは心を、ライオンは勇気を、この願いをかなえて欲しいと言うと、南の悪い魔女を倒せと言われ、ドロシーたちはまた泣く泣く南へと旅に出ました。
エメラルドでまばゆい素晴らしい国へ辿り着いた一行は、オズに会いたいと願い出ます。
そして、ドロシーが銀の靴を履いていることと、おでこの印があることで、ようやく会うことができました。
部屋の真ん中にある大きな椅子に、巨大な頭がありました。
オズ:「銀の靴はどこで手に入れた」
ドロシー:「東の悪い魔女からよ」
オズ:「おでこの印はどこでついた」
ドロシー:「北の良い魔女が私を送り出してくれた時のキスです」
オズ:「私になにを望むのだ」
ドロシー:「私をカンザスに帰してください」
オズは願いを聞き入れて欲しければ、最後に残る西の悪い魔女を殺せと言いました。
ドロシーは仲間たちのもとへ戻ってこのやり取りを悲しそうに話しました。仲間たちもどうしようもありませんでした。
翌朝、兵隊に「オズがお呼びです。」と呼ばれたかかしが目にしたのは、とても美しい女性でした。
オズの国のプリンセス、オズマ姫です。そしてこう言いました。「我こそはオズ、偉大にして恐ろしき存在です。お前は何者ですの、そして何故私を求めるのですか?」
「僕は藁でできたかかしなので、脳が欲しいのです。」とお願いをしました。
「西の魔女を殺したら大量に脳みそをあげましょう。」とオズマ姫は言いました。
「オズがお呼びです。こちらへどうぞ」次にブリキのきこりが呼ばれました。
そこには、頭でもなくオズマ姫でもなく、獣がいました。
「我こそはオズ、偉大にして恐ろしき存在である。お前は何者だ、そして何故私を求めるのか?」と獣は、すさまじい声で言いました。
「ブリキでできている私は心がないので、心が欲しいです。」とブリキのきこりは言いました。
獣は「ドロシーが西の魔女を殺すのを手伝え。そしたら愛に満ち溢れた心をやろう。」と言いました。
翌朝、ライオンが呼ばれて姿を現したのは玉座の前にいる火の玉でした。
「我こそはオズ、偉大にして恐ろしき存在である。お前は何者ですか、そして何故私を求めるのですか?」
「私は臆病なライオンです。勇気を与えてください。」とライオンはお願いしました。
すると、「西の魔女が死んだという証拠を持ってきなさい。そしたら、一瞬で勇気をあげます。」と火の玉が言いました。
みんながこのことについて話をし、ドロシーは涙を拭いて言いました。「やるしかないようね。」
ドロシーたちは、西の魔女を探しにまた旅に出ました。
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西の悪い魔女
西の国に着いたドロシーたちは、西の魔女の攻撃にみんなで力を合わせて戦いました。最後にドロシーが水をかけると西の魔女は溶けてしまいました。そしてドロシーたちはエメラルドの国へとまた戻りました。
エメラルドの国はやがてはるか後ろになりました。西の国へとやってきたドロシーたちを見て、西の魔女は攻撃をしてきました。
すると、オオカミの群れがやってきました。
「これは私の戦いだ、みんな後ろに下がって」とブリキのきこりが言いました。
オオカミはブリキのきこりにやっつけられてみんな死んでしまいました。
次に魔女はカラスの大群を送り込みました。
でもかかしがこう言いました。「これはぼくの戦いだ。脇に伏せていればケガをせずに済むよ」
そしてカラスはかかしを見ると怯え、かかしにやっつけられてみんな死んでしまいました。
次に黒い蜂の群れが飛んできました。
「僕の藁を取り出してかぶせるんだ」とかかしが言い、ライオンがドロシーに覆いかぶさりブリキのきこりが藁をかけました。
蜂はブリキのきこりを刺しましたが、針が折れてしまい蜂たちはみんな死んでしまいました。
西の魔女はドロシーの銀の靴が欲しくてたまりませんでした。でも、オオカミやカラス、蜂の作戦は大失敗。
そこでドロシーに見えない棒を床に仕掛けて、倒れた隙に銀の靴の片方を奪い取ることができました。
怒ったドロシーは近くにあったバケツの水を西の魔女にぶちまけました。
すると、西の魔女が叫び声を上げて溶けていきました。そう、西の魔女の弱点は水だったのです。
西の魔女をやっつけることができ再びエメラルドの国を目指す一行は、いつまでたってもエメラルドの国に辿り着くことができませんでした。
そこへ野ネズミがドロシーが手にした西の魔女の金の帽子を見て、その帽子の裏に書いてある呪文を唱えて空飛ぶ猿と呼べばいいと教えてくれました。
そして気が付くと空飛ぶ猿のおかげで、エメラルドの国へとたどり着きました。
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オズの正体
エメラルドの国に戻って来た一行は、恐ろしい存在と思っていたオズの魔法使いの正体を見てしまいます。そしてドロシーをカンザスに帰すための気球にオズが先に乗り込んだ時、紐が切れてオズだけが飛んで行ってしまいました。
オズの前に出た一行。ライオンが脅しで大きく吠えたとたん、トトがびっくりして突然オズの玉座のつい立てを倒してしまいました。
するとそこには、恐ろしい存在と思っていた偉大なオズではなく、頭の禿げたしわくちゃのオマハ生まれの小さな老人が立っていたのです。
オズは、元は魔術師でサーカスの日に気球で空を上がり、降りられなくなってここに辿り着き、みんなが魔法使いと信じたのでそのままで居たというのです。
オズは脳みそが欲しいと言うかかしに、飼料や針やピンを混ぜた詰め物を頭に入れました。
心が欲しいというブリキのきこりには、おがくずが詰まった絹の袋をブリキのきこりの左胸に入れました。
勇気をもらいに来たライオンには、四角い瓶に入った飲み物をお皿に入れて飲むように言いました。
ライオンはクンクンにおいをかいで気に入らない様子でしたが、ためらうことなく飲み干しました。
最後はドロシーの番です。
オズは気球に乗ってカンザスに帰れると言いました。
オズもカンザスでサーカスに入ると言って、準備した気球に乗り込んでドロシーとトトを乗せようと手を伸ばした時に気球の紐が切れ、オズだけが気球で飛んで行ってしまいました。
オズの姿を見たのはそれが最後でした。
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カードリングの国に住むグリンダ
カンザスに帰るすべをなくしたドロシーが泣いていると、カードリングの国に住む南の魔女に助けてもらうといいという情報を得ました。そして、南の魔女・グリンダはドロシーが履いている銀の靴を三回打ち鳴らすとカンザスに帰れることを教えてくれました。
ドロシーはカンザスに帰るすべをなくし、おいおいと泣いていました。
「もう誰も助けてくれないのかしら」
「カードリングの国に住む南の魔女、グリンダなら」とオズの国にいた緑のひげの兵隊が言いました。
みんなで南の国を目指すことにしました。
ドロシーたちは、ルビーの玉座に座る若くて美しい魔女グリンダに会いました。
そして、グリンダに何もかも話しました。
家が竜巻に飛ばされてオズの国へ来たこと、仲間と出会ったこと、素晴らしい冒険のことなどを。
グリンダは心優しい少女にキスをして言いました。「カンザスに戻る方法を教えたら、その金の帽子を私にくださいな」
「よろこんで!」とドロシーは言いました。「この帽子で3回空飛ぶ猿に命令できます。」ドロシーは金の帽子を渡しました。
グリンダ:「あなたはドロシーがいなくなったらどうするの?」
かかし:「オズが支配者にしてくれたエメラルドの国に戻ります。」
グリンダ:「では、この帽子を使って空飛ぶ猿にあなたをエメラルドの国に運ばせましょう。」
次にブリキのきこりに聞きました。
グリンダ:「あなたはドロシーがこの国を去ったらどうするの?」
ブリキのきこり:「私は西の国に戻ってあの国を治められたらと思うのですが。」
グリンダ:「では、空飛ぶ猿の第二の命令はあなたを西の国に運ぶことです。」
次にグリンダはライオンに聞きました。
グリンダ:「ドロシーが自分のおうちに戻ったら、あなたはどうするの?」
ライオン:「壮大な古い森では私を王としてくれました。あの森に帰れば幸せに過ごせるでしょう。」
グリンダ:「では、空飛ぶ猿の第三の命令はあなたを森に運ぶことです。」
かかしとブリキのきこりとライオンは、グリンダの親切に感謝し、ドロシーも感激しました。
そしてカンザスに戻りたいと言うドロシーにグリンダは言いました。
「その銀の靴にはね、不思議な力があるのよ。世界中のどこへでも三歩で運んでくれ、一瞬のうちに起こるのよ。かかとを三回打ち鳴らし、どこへでも行きたいところへ命令すればいいだけ」
グリンダは立ち上がりドロシーにさよならのキスをし、ドロシーはいろいろな親切にお礼を言いました。
そしてドロシーはトトを抱え、かかとを三回打ち鳴らして言いました。
「エムおばさんのところに連れて帰って!」
気が付くとドロシーは、カンザスの平原に座り込んでいました。目の前には、ヘンリーおじさんが竜巻で持っていかれた後に建てられた新しい家がありました。
立ち上がると、ドロシーの足は裸足で、銀の靴は途中で脱げてしまっていました。
エムおばさんは、ドロシーを抱きしめ、顔中にキスをしました。
「ああ!エムおばさん、おうちに帰れて本当によかった!」
おしまい
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この世界的名作が本当に伝えたいこととは?
かかしは脳みそを、ブリキのきこりは心を、臆病なライオンは勇気を欲していました。
この物語を読み進めていくと、それはみんなちゃんと持っているんだよ、ということが分かります。
脳みそがないと思っていたかかしは、旅を進めていく上で危険な目に遭うと、ちゃんと知恵を絞って出しています。知恵がないと気づくだけの知恵があるのです。
失くした心を取り戻したいと思っていたブリキのきこりは、仲間を思いやる行動をちゃんととっています。心がないと気づくだけの心を持っています。
勇気がないと思っているライオンも、自分の身を呈して仲間を守る行動をとっています。勇気がないと認める勇気があるのです。
では、ドロシーが得たものは何でしょう?
- 仲間との絆を深めること
- 家族の大切さ
- 本当に大切な場所はカンザスの家
ファンタジー児童文学ですが、本当に伝えたいことは
願いは魔法使いに叶えてもらうものではなく、自分で切り開いて叶えていくんだよ
「知恵」も「心」も「勇気」もみんな自分の中に持っているんだよ
本当に、大人の今になってこそここまで読み取れるのではないでしょうか?
これが、120年以上も前のものだとは・・・素敵な作品です。
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さいごに
世界的名作「オズの魔法使い」は多くの人が知っている物語です。でも、実はどんなあらすじなのかはよく知らない人が多いのではないでしょうか。
今回は、このあまりにも有名な物語「オズの魔法使い」のあらすじを詳しく、できるだけわかりやすくご紹介してみました。
いかがでしたか。
オズの魔法使いと言えば、映画も有名ですよね。
映画でのドロシー役の ジュディ・ガーランド は本当に可愛らしくて、物語の主人公「ドロシー」にぴったりですよね。
かかしもブリキのきこりもライオンも、本当によくできています。
映画でドロシーが履いているのは赤い靴です。(原作は銀の靴ですが)
これは、せっかくの超大作カラー映画だったので、移り映えのする赤にしたのではないかと言われています。
しかし、当時13歳だった ジュディ・ガーランド ですが、太り気味だったため強制的にダイエットを命じられ、契約にも掲げられました。
当時、ハリウッドスターの間で使用されていたダイエット薬の常用により生活が乱れ、その後再認識されるようにまではなったそうですが、47歳でこの世を去りました。
私が何より驚いたのは、ジュディ・ガーランドの娘がライザ・ミネリだったとは!今回初めて知りました。驚きです!
オズの魔法使いと言えば、音楽「虹の彼方に」も大変有名で名作ですよね。
このメロディーとともに、物語の余韻に浸ってみてください♪
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