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今人気の相撲!懸賞金と税金について
相撲好き(スー女)の私が、最近人気の相撲のことについていろいろリサーチしている中、ここまできてふと気になることが「お金」です。
勝った横綱や上位力士たちが、もの凄い懸賞金をわしづかみにしている映像を目にします。
今回は、そんなお相撲さんたちのマネー事情をちょっとのぞき見したいと思います♪
まず、優勝賞金と懸賞金では税金の取り扱いが違うのです。
では、もう少し詳しく説明していきましょう。
優勝賞金は一時所得
優勝賞金は一度のみ受け取れる収入であるため、一時所得とみなされます。
総収入額-収入を得るために支出した金額-特別控除額(最大50万円)
{(一時所得の金額✖1/2)+ 給与所得などの他の所得}✖税率※
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円~1,949,000円 | 5% | 0円 |
1,950,000円~3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
3,300,000円~6,949,000円 | 20% | 427,000円 |
6,950,000円~8,999,000円 | 23% | 636,000円 |
9,000,000円~17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円~39,000,000円 | 40% | 2,796,000円 |
40,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
幕内の優勝賞金は、1,000万円です。50万円の控除額がありますので
( 10,000,000円 - 500,000円 )✖ 1/2 = 4,750,000円
475万円が一時所得となります。これに、給与所得などその他の所得を合算しますので具体的な税額は個人の所得状況によって異なってくる、という訳です。
ちなみに、力士の優勝賞金は番付によって大きく変わります。
番付 | 優勝賞金額 |
幕内 | 1,000万円 |
十両 | 200万円 |
幕下 | 50万円 |
三段目 | 30万円 |
序二段 | 20万円 |
序ノ口 | 10万円 |
幕内の金額と序ノ口の金額では、100倍もの差があり、やはり勝負の世界は厳しいのだと改めて思い知らされますね。
友好杯 国際交流を目的とする、外国の大使館や企業から贈られます。
- チェコ共和国・・・クリスタル製カップ、プリツナーウエルビール1年分
- アラブ首長国連邦・・・アラビア伝統のコーヒーポット、ガソリン1年分
- フランス共和国・・・友好杯、ピエールエメル・マカロン詰め合わせ
- メキシコ合衆国・・・友好盾、コロナビール1年分
- ハンガリー共和国・・・ティーセット
- モンゴル国総理大臣賞・・・トロフィー
地方自治体、団体 各地の自治体や団体から賞品や地元特産品などが贈られます。
- 福島県知事賞・・・赤べこトロフィー、金一封、米(天のつぶ)1t、福島牛、野菜や果物の詰め合わせ
- 福井県知事賞・・・トロフィー、金一封、福井梅1t
- 静岡県農林水産業振興会会長賞・・・トロフィー、金一封、静岡茶体重分
- 奈良県知事賞・・・トロフィー、金一封、ちゃんこ大和づくし300人前の具材
- 愛媛県青果連賞・・・トロフィー、金一封、ポンジュース1500本
- 宮崎県知事賞・・・トロフィー、金一封、宮崎牛特選肉1頭分、旬の野菜・果実1年分
優勝しなかったとして、優勝賞金以外にも「三賞」というものがあります。三賞はそれぞれ各200万円です。
- 殊勲賞 特別な功績を残した力士に贈られる
- 敢闘賞 最も勇敢に戦った力士に贈られる
- 技能賞 高い技能を示した力士に贈られる
優勝して、三賞も獲得すると、1,600万円を手にするということになりますね。すごい!!
また、後援会や、法人から受け取るご祝儀なども一時所得となります。
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懸賞金は事業所得
懸賞金は、スポンサーから支払われる賞金であり、力士の活動による事業所得とみなされます。
総収入額-必要経費
(事業所得 - 所得控除)✖ 税率※
事業所得の税額は、↑課税される所得金額に応じて7段階の税率と控除額によって計算されます。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円~1,949,000円 | 5% | 0円 |
1,950,000円~3,299,000円 | 10% | 97,500円 |
3,300,000円~6,949,000円 | 20% | 427,000円 |
6,950,000円~8,999,000円 | 23% | 636,000円 |
9,000,000円~17,999,000円 | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円~39,000,000円 | 40% | 2,796,000円 |
40,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
課税所得額が300万円の場合
3,000,000円 ✖ 10% - 97,500円 = 202,500円
202,500円が所得税額となりますが、配当控除や住宅ローン控除など、一定の金額を控除する税額控除を差し引いたものが最終的な税額となりますので、こちらもまた具体的な税額は個人の所得状況によって異なってくる、ということになります。
ちなみに、勝った力士が手にする祝儀袋には、30,000円が入っているそうです。残りの30,000円は力士の積立金(税金などを払うため)として協会から力士の口座へ振り込まれます。※2025年5月の夏場所より、祝儀袋には10,000円を入れると変更になったようです。
懸賞金は、企業や団体などが1日1本以上、1場所15日間で1,050,000円から申し込みが可能です。個人で出すことはできません。
懸賞金を提供する企業や団体名のロゴや商品名が入った懸賞旗が土俵上を回り、その日の入場者全員に配られる取組表に名前が印刷され、取組直前に場内で読み上げられます。
懸賞旗とは・・・そうです!あの土俵の周りを企業の名前や商品名が書かれた旗がぐるっと取り囲んでいる光景を見たことがありますよね?!あれです。
懸賞旗は提供者側で制作して相撲協会へ持ち込みます。サイズは、横70cm ✖ 縦120cmで、デザインなどには一定の規定や制限があります。
企業にとっては、力士を応援することによって広告費の有効活用となり、企業自体のイメージアップにもつながり、そしてなによりも、企業と力士と観客とでその取り組みを盛り上げることに役立っていることは言うまでもありませんよね。
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お相撲さんの確定申告
力士の収入には、主に一時所得と事業所得とがあるとこれまでに書いてきました。
大きく分けると、給与所得と個人事業主として得るものがあります。
給与所得は場所手当が月給として支払われるものです。これは、サラリーマンと同じように源泉徴収されているため、力士自身が確定申告する必要はありません。社会保険にも加入しています。^^
ただし、個人事業主として得たもの(懸賞金など)は、確定申告をする必要があります。※毎年2月16日~3月15日までの期間
個人事業主の事業所得は、総収入額から必要経費を差し引くことができますと書いてきました。
では、力士の必要経費とはどんなものでしょう?!
例えば・・・相撲部屋の食費、着物代、移動費などがそれらに当たります。
領収書やレシートがないと必要経費として認められないので、保管しておく必要があります。これは、力士ではない私たちも同じですね♪^^
懸賞金は事業所得ですが、その他に、CM料、地方巡業の益金、引退興行の収益なども事業所得となります。
懸賞金にまつわるよもやま話
懸賞金は、幕内の取組のみにかけられます。希望の取組や、推しの力士の取組を指定してかけることができます。もちろん、お任せでも大丈夫です。
土俵上で熱い戦いを制し勝ったものだけが受け取れる懸賞金は、強さだけでなく、力士の人気のバロメーターでもありますよね。
懸賞金制度はいつから?
長い歴史の相撲の中でも、懸賞金制度は明治末から大正時代にかけて導入されたようです。現在のような形の懸賞金制度になったのは、昭和35年の9月場所からです。
ずいぶん昔は、観客が好取組に対して織物や米などを投げ入れたりしていたそうです。これを「投げ纏頭(なげはな)」と呼びました。現在の座布団投げの起源とも言われています。
相撲ファンには懐かしい、角界のロボコップと呼ばれた高見盛と元横綱朝青龍の一番!圧巻の座布団の舞いですね。
座布団投げは禁止されているとは言え、こんな勝負を見たらそりゃあ歓喜で何かをどうかしたい衝動にかられて、手元にある座布団を思わず投げてしまいたくなりますよね。(笑)
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懸賞金の受け取り方は?
また、力士が懸賞金を受け取るときに、右手で左→右→真ん中と軍配の前で三回手を振る「手刀を切る」という作法をします。
これは、はじめはただ受け取るだけだったのが、見栄えが良くないとして、昭和の大関として名をはせた名寄岩(なよろいわ)という力士がこの手刀を切る動作を発案し、皆が真似をして後に続いた、といわれています。
ところが、見よう見まねの所作だったため、力士によって違いがあり・・・昭和30年ごろに元双葉山の時津風理事長が、右手で左→右→真ん中と軍配の前で三回手を振る「手刀を切る」という作法に統一しました。
当初は、「心」を表すという意味合いでした。賞金の熨斗袋を受け取る際に、4画目に払う動作をして「心」の字を書いているようにする力士もいます。
また、五穀豊穣の守り神である「三神への感謝」(左が神産巣日神(かみむすびのかみ)、右が高御産巣日神(たかみむすびのかみ)、中が天御中主神(あまのみなかぬしのかみ))への礼儀という意味合いでもあるそうです。
とても丁寧で美しい「手刀」ですね♡
懸賞金は、行事の持つ軍配の上に乗せて勝った力士に渡されます。
手刀を切って受け取るときに、山積みの懸賞金に手が当たって落としてしまうこともあるようです。けれども、これを拾うのには手を使いません!
「えっ?なんで??」
と思いますよね。。。土俵に手をつくのは、負けを意味するので縁起が悪いことから足で拾うのが習わしなんだそうです。
でも・・・あんな分厚いのし袋の束をどうやって足で取るのでしょ?!(笑)
調べてみたら、2004年11月場所の8日目、勝った高見盛は手刀を切った際に、懸賞金を落としてしまい、思わず手で拾い上げました。
この時に相撲協会から何か指摘があったとか、一切そういうことはなかったそうなので、落とした懸賞金を足で拾うというのは、あくまでも習わしということであり、絶対にそうしないといけないということではないようですね。
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休場した場合の懸賞金は?
相手の力士が休場して「不戦勝」になった場合の取組には、懸賞金は受け取れません。
懸賞金を出した企業や団体は、他の取組に懸賞金を出すか取り下げをします。
休場の取組には懸賞旗を持って土俵の周りをぐるっと一周することがないので、企業や団体にとっては宣伝効果にもなりませんものね。
対戦相手は行事から勝ち名乗りだけを受けます。
さいごに
人気の相撲のことについてリサーチしている相撲好き(スー女)の私が最近気になることの一つに、勝った力士たちがもの凄い懸賞金をわしづかみにしている姿です。

すごい金額なんだろうな?これって税金とかどうするんだろう?!
今回は、そんなお相撲さんたちの優勝賞金や懸賞金の税金に関するマネー事情をちょっとのぞき見してみました♪
優勝賞金は一時所得で、懸賞金は事業所得。
相撲力士には様々な所得があり、それぞれに違った税金の計算をしなければならないので、とても専門的で複雑です。
その他詳細については、国税庁のホームページ「力士等に対する課税について」で解説しているため、あわせてご覧ください。
兎にも角にも、相撲の優勝賞金や懸賞金はもの凄い金額で驚きなこともありましたが、税金関係となると、税率もなんだか私たち平凡なサラリーマンと変わらないところもありました。
当たり前なんでしょうが、面白いですね。
そんなことを思いながらテレビの相撲中継を見ると、またひと味違った面白さがあるかもしれませんね。ウフフ(*´艸`*)
【こちらの記事もぜひ参考に♪】
相撲の場所と順番が良くわかる、まとめ記事【2025年版】
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